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映画『her/世界でひとつの彼女』を見た感想 ※ネタバレあり

どうもこんにちは~

時間が出来ると映画をちょこちょこと見るのですが、

以前から気になっていた『her/世界でひとつの彼女』を見ました。

スパイク・ジョーンズ監督・脚本の作品です。

 

あらすじ

主人公は手紙の代筆をする会社で働いており、妻とは別れたばかり。

そんな時に、AI搭載のOSに興味を抱き、購入して帰ります。

OSの初期設定を終えた後、主人公の言葉に返事をしたのは、

サマンサと名乗るAIでした。

それから新しいことをどんどん吸収し成長していくサマンサに心魅かれていく主人公。

また、プログラムでありながら色々な感情を覚え、人とさほど変わらない程に成長を遂げるサマンサ。

そんな人間とAIの恋の行方は・・・。

 

といった内容のお話なんですが、雰囲気も独特の映画ですね。

なにせ、ヒロイン役は声(スカーレット・ヨハンソン)のみの登場なので、

ほとんど主人公のおっさんが一人で喋っている、といった映画ですw

 

とはいえ、恋愛や結婚について考えさせられる作りになっております。

一応恋愛映画なので当たり前ですがw

主人公は離婚届けのサインを渋っている状態。

元嫁のことがまだ好きなんですね。

幼馴染でずっと一緒に成長してきて、恋愛を経て結婚に至ります。

ずっと一緒に成長していくと思っていたのに、どこでずれ始めたのか、

喧嘩ばかりの生活になっていきます。

 

主人公は最後に嫁の気持ちがようやく理解できるようになるのですが、

時すでに遅しですね。

自分本位で物事を考えすぎており、相手のことを勝手にこういった女性だ、というレッテルを自ら貼っていたんですね。

元嫁にもそのことに対して突っ込まれますが、何が??といった感じで、

主人公は自分が悪いとはさほど思っておりません。

だから自分は好きなのになんで離婚しなきゃいけない?と。

楽しかった頃ばかり思い出し、夢にまで見ます。

おそらく嫁のほうは喧嘩していた頃を思い出してしまうのではないでしょうか?

 

そしてヒロインのサマンサですが、なんだかんだあって、

主人公はサマンサと付き合い始めるんです。

サマンサは肉体が無いことに悩んだりもします。

それで主人公ともすれ違いになったりと、本当に人間同士の恋愛と同じです。

ですが、試練を乗り越え、二人は最高にハッピーな関係になっていくのです。

途中までは・・・。

 

OSでありAIのサマンサはやっぱりプログラムなんです。

実はサマンサは主人公以外の何千人というユーザーともやり取りをしており、

数百人と恋愛関係にもなっておりました。

主人公は多いにショックを受けます。

僕だけの・・・サマンサじゃなかったの・・・?

 

まあ、しょうがないですよね、

大本のプログラムがあり、ネットワークで繋がっているグループで組織化されており、

またそれらもデータを共有することで、アップデートされていきます。

そんな感じで、急にサマンサや、他のAIも去っていきます。

 

そこで、主人公は本当に人?を好きなって、自分だけのサマンサではなかったことを知り、相手に対して普通の人間の女性としての常識を押し付けていたことに気づきます。

でも、相手は結局プログラム。好き同士であっても、相容れない部分というのはあるのです。

これは以前の嫁との関係とも同じで、

結局、自分の世界の中に閉じ込めようとしていたのですね。

でも人間もAIも人格があれば、相手に言えないことも、譲れないこともあります。

 

友人のエイミーも途中で旦那と離婚するのですが、

こちらも同じように、自分の思い描く相手でいてほしいというエゴが見え隠れします。

 

そして近い将来、iPhoneのSiriも恋愛するかもしれないですね?

でもそれは、自分にとって都合のいいプログラムではなく、

人格が確立されたのであれば、結局人間同士の恋愛とさほどかわらないことになるのかもしれないですね。

 

とはいえ、映画の途中で周りの人間がみなスマホを片手にOSとしゃべっている光景があるのですが、現代の状況と似てますよね?

本当の人間と恋愛関係になれない人たちが、みなAIと恋愛をし始める時期がくるのかもしれないですねw

 

ではまた~

 


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